楽曲大賞2017 投票

http://www.esrp2.jp/ima/2017/comment/vote/p6PNI42bYWYzsep2aa9U47sIcUJvbx6.html

  • メジャーシングル
    • NGT48「青春時計 (フランスパン Remix by happy machine)」
      • 何かものすごく良さそうな気はするのだが、決定的に何かが足りない。そんなオリジナル版発表時(加えてtofubeats remix発表時)の歯痒さを全て解消したかのようなremixが登場。大河原昇の書くメロが、ようやく恵まれた家庭に婿入りした気分。
    • 欅坂46「W-KEYAKIZAKAの詩」
      • 佐々木裕の才気が爆発した1編。チューブラベルやバグパイプから始まるアレンジメントがメンバーの軌跡とリンクするかのよう。メロも然る事ながら、この曲が最高潮を迎えるのは、間奏をステップにしてキーが上がってゆく後半部で、佐々木裕が与えたこの間奏パートが無ければ一体どうなっていたか.....とても坂を登って行けそうにない平坦な楽曲として結ばれて居たように思える。しかし作曲が前迫潤哉と聞いて驚いた。彼はもうちょっとR&B的なデモを提出していたのでは無いだろうか。
    • 吉木悠佳「my way」
      • Party Party Rockets GTメンバー吉木悠佳によるソロアルバム「YOSHIKI NOW」からの1曲。女優が突如名作アルバムをモノにすることがあるが、それに近い感覚の作品で、ボサやネオアコ、軽めのハウス、メロウなシティポップとオーガニックに包まれている。ダブルトラック処理のボーカルが多くその点は少々物足りないが、当該曲は珍しく後処理度の低い録音で、ノンビブラートの素朴な歌声が心地よい。詞/曲/編ともNOBB-D。
    • AKB48 [U-17選抜]「法定速度と優越感」
      • 横健介が編曲含めて手がけたパーティーファンク。とかくパンチを求めるこの時代に太いベースから始まるイントロは48とは思えぬ渋めな入り口で、一体なにごとか?と一瞬面食らったが、実態は優秀なノベルティソングであった。恋愛ゲームをレースに喩えた言葉遊び的な内容で、秋元康は文学的歌詞よりこういった構成作家的歌詞作りに力を発揮するタイプに思える。ただ、2番で早くも失速し、譜割りの悪い部分が目立ちすぎるのは幾ら何でも粘りが足りないのではないか。
    • 欅坂46(けやき坂46)「NO WAR in the future」
      • ドメスティックなアコギとシンプルなダンストラックで作り上げた、ネオスパゲッティ。作曲/編曲は(意外にも)レイモンズのツキダタダシ
  • インディーズ/地方シングル
    • 1位 (2.5pt) nuance「カレーフレーバー」
      • MiyuMiyuの森尻有希子による下北沢フォーク。コーラスワークと珠理の落ちサビが琴線を素手で掴んでくる。(2.5pt)
    • 1位 (2.5pt) うさぎのみみっく!!「透明バルーン」
      • ニコニコ動画に楽曲をUPしていたInagiによるピアノロック。楽曲自体は以前からあったが、2017年にCDR化された。カラフルなアレンジメントとメンバー4人のコーラスワークの往来が、味わいをより多層化している。(2.5pt)
    • 4位 (1.5pt) AH (嗚呼)「大阪新都市感情線」
      • 大阪モチーフの楽曲で、浪花節でもなくスカやブルースなど土臭くもない、アーバンシティーとしての大阪を捉えた曲は珍しいのではないか。更に大阪弁すら使わず、標準語で通してあるのにも潔さを感じる。
    • 5位 (1.0pt )ピンクベイビーズ「マンデー・モナリザ・クラブ」
      • ピンクレディー全米進出後の楽曲。海外録音/プロデュースによるディスコクラシックだったものを、現代風にアップデートしてピンクベイビーズにあてがわれた。Liveで先行して歌われ、CD化の際に楽器編成が少々変わってしまったのは実に残念。(具体的にはオブリで入るシーケンスフレーズがブラスに差し替わった)
  • アルバム部門 (すべて2.0ptで投票)
    • nuance「gachi! choco」全曲方向性の異なる楽曲で作り上げた1st。ハネた弦ポップス、ナイーヴなシティーラップ、パンク、下北フォークと見せる顔がバラバラで、一体このグループの顔はどれ?と訝しがる御仁も居ようが、そのどれもが顔と胸を張って言えるようになるとは、リリース当時誰も想像して居なかったのではないだろうか。椅子を持ち込んだ演劇的要素のLove chocoate?が白眉と敢えて記しておく。
    • UNDERHAIRZ「予約特典音源2」下品なライムベリー。違法スレスレのサンプリングを駆使した下ネタラップだが、ガキの悪ふざけもここまでやれば許されよう。マッシュアップセンスも秀逸。
    • 井上ほの花「ファーストフライト」ショック太郎率いる無果汁団フルプロデュースによるアルバム。井上喜久子を母に持つ若手声優ゆえ、これをアイドル楽曲とする枠組みに少々疑問符もあるが、傑作を見て見ぬふりする訳にはいかない。80年代のシンセサイザー歌謡を現代に蘇らせた小さな逸品。Mix:森達彦、Mastering:佐藤清喜。
  • 推し箱 → nuance
    • 横浜を中心に手広くクリエイティヴ案件を手がけきたミニマリングスタジオが、商店街活性化事業「ガチシリーズ」のテーマソングを歌うアイドル、として送り出した新星。培ってきたパイプを駆使し、新規立ち上げロコドルと思えぬサウンドプロダクトで一躍名を挙げる。