乃木坂46「16人のプリンシパルdeux」5/9公演@赤坂ACTシアター

  • 寸評
    • 野木ひさこ(長女) 中田花奈★ - 1人のみ候補。長女はもともと希望者が少なく、衛藤/樋口が他役にスイッチしているので穴場。それが適役が見つからずフラフラしている中田に回ってくるとは思わなかったが、思いほ他良かった。早口で捲し立てる演技をしがちなのだが、役自体が口数の少ない落ち着いたキャラなのが幸いとなったか。本人曰く「不戦勝みたいな感じだったけど、2幕は楽しかったしいろいろ感じることがありました。やっぱり2幕に出て経験をつまないと自分の成長にも繋がらないのかな、って思いました」との事で、棚ぼただろうがとにかく10役で出ると云うのは意味が有るのだろうと思いました。
    • 野木ふさこ(次女) 優里★/真夏/深川 -深川またも次女。しかしただやっているだけにしか見えない。相手役の生田に食われていた。真夏まずまず。生駒とバカ2人による掛け合いは会場の笑いを誘った。優里は新しい役に挑戦とばかりにやって来た。相手役の万理華とのかけあいが素晴らしく、万理華の好アドリブに助けられ選出されたように見えた。しかしそのお陰で本番が台無しになった訳で、だったら深川の方がマシだった気もする。優里の次女は最悪だった。そもそもが該当者なし。
    • 野木みさこ(3女) 高山★/樋口 - どうみても樋口なんだが、高山が通ってしまった。そのせいで本番では、笑わせるつもりが本人に無いのに笑いを誘ってしまい、かなり緩んだ前半になってしまった。
    • いつみ(ヒステリー) 井上★/川村/寧々 - 井上/川村のいつみは何となく見える。寧々がこの役とは少々重いのでは?と思ったが、実際何も出来ずに終わった。川村はお題をはき違えるのが痛い。消去法で井上なのだが、それでも不安。しかし実際は高山の緩めたステージをどうにか制し続け、巧いとは云えないが健闘していた。戦隊ものの敵役に出て来る美女司令官のようなイメージで登板したような気がした。お題のジャンヌダルクの処理は良かった。
    • 洋子(夏女) 斉藤あしゅ★/大和/畠中 - 2軍だけで争ったような枠。大和が最もまともで他は無いだろうという感じだったが、あしゅが通った畠中も女中に選ばれた所を見ると割れたのかと思う。洋子は生田が良かったので、それと比べると棒と云う感じだった。
    • 北嶋(秘書) 中元★/松村 - 「AとAが戦う」と云うお題を与えられて、通常1人2役でAを演じがちな所をそれを実況すると云うアイデアで乗り切った松村は巧かった。中元はリングアナが分からず、プロレスやボクシングの....と中途半端な理解で挑んでいて、「プロレス選手自身になりきれ」と勘違いしたのでは無いだろうか?ちょっとよく分からなかった。本番は何度もやっている、恐らく気に入ってるであろう役なので問題ないが、前回の方が出来は良かった気がした。
    • 栄(お手伝い) 若月★/永島/桜井/能條 - 甲子園のベスト4で争っているような枠。本気で討ち合ったら4人死ぬパターン。永島/能條より桜井が1歩リードで、若月は勝手に自分の芝居をやってる感じ。若月は女役をやるとマダムになる傾向があり、基本的にはお手伝いのくせに登場からして怪しいのはどうかと思う。存在感の無い状態と何かのきっかけで容疑者の1人となってゆく所のコントロールを効かせないと。桜井はそこらが体で理解出来てしまうような所がある。「2Hドラマ風で桃太郎」のお題、桜井が巧く処理した。「メロドラマ風の桃太郎」をキジとサルの三角関係にすげ替えた若月も巧かった。
    • 誠一 白石★/川後 - 両者まずまず。白石は昨日巧くいかなかった所(具体的には歌唱)を課題にしていたのだろう。昨日ふらついたボーカルは直していたし、歌の崩し方も努力の痕が見られた。川後が特にダメという事は無かったが、白石が相手ではまずまず程度だと勝てない。
    • 明田川(探偵) 橋本★/西野/衛藤/ちはる - 西野はポーズがいちいち滑稽でヒドい。みさみさ安定。セリフのアレンジも見事。つまり衛藤1択しか有り得ないのだが、橋本になった。本番は前回と対して変わらず、むしろ滑稽で笑ってしまう。メンバーに評判のようだが橋本は体を使って表現すると途端にダサイので、1部を抜き出すオーディションだと巧く見えるのだろうが、流れで見ると全く合ってない。
    • 子坊主 生田★/和田/生駒/万理華 - 万理華が新解釈の小坊主を提示して驚かせてくれた。お題の処理はうまく行かなかったがそんな事は関係無い。しかし生田の漫才が巧過ぎた。お題処理負けだったと思う。万理華惜しい。是非リベンジして欲しい。
  • 感想
    • 前半高山のせいで弛緩。中盤橋本のせいで弛緩。後半若月が濃過ぎる。とバランスに欠いた回となった。